「お気に召すまま」を見た。

　帰りの電車の中でニマニマしてしまうくらい、良いお芝居だった。私はやっぱりシェイクスピアの喜劇が大好きだ。「お気に召すまま」をシアタードラマシティーで観劇。
　男前を堪能した３時間半弱。小栗旬、成宮寛貴のダブル主演。客層がいつもの観劇層ではなく、かなり違和感。小学生の女の子なんかも多い。蜷川シェイクスピアを小学生で見てしまうとは、何たる贅沢だ。そして写真や録音関係の注意はいつもより念入り。客席の通路も舞台の一つとして演出されているので、触ったりしたくなるのだろう、そういった注意も多い。私は通路側だったので、汗の玉や息遣いも至近距離で確認できるほどだった。本当にホントに二人とも男前。成宮君はオープニングだけ、ノーメークでタンクトップ姿だったのだけど（あとはずっと女装）、すげー肉体美。小栗君も顔ちっせぇー、すげー筋肉！と、ため息もの。
　蜷川演出にしては、セットがかなりありきたりな感じ。まぁ動きのあるお芝居なので、それでいいのかもしれないけど。本物のヤギが後半良く出てくるのだけど、大人しくて可愛いので、出てくるだけで「カワイイー」と。田山涼成さんは「出てくるだけでウケていいなー」と（笑）。いやいや、田山さんこそ出てくるだけで面白い。朧の森～に続き、白塗りの田山さん、ホント舞台、好きなんだろうなぁ。
　成宮君、滑舌に問題ありで、セリフを相当噛むんだけど、それを差し引いても、素晴らしいコメディエンヌっぷり！後半は身分を隠す為に男性のフリをするのだけど、本当に男装した女性に見えて大笑いしてしまう。凄く可愛い。小栗君は、得意の王子様っぷりだったので、客席の女子たちは皆、満足だったのではないかしら。特にファンでは無い私でさえ、最後のタキシード姿にはため息出たもの。小栗君はちょっと藤原竜也君とイメージがかぶるというか、蜷川さん好みの役者なのかも。「間違いの喜劇」も見に行けば良かったなぁ。
　しばらくお芝居は見にいけないかなぁと思ってるんだけど、三池監督演出の「座頭市」とか、ケラリーノ＆古田新太とか、キャバレーとか、見たい度マックスな芝居が年末にかけてズラリ。あぁ、３ヶ月先に何やってるか分かんない自分の状況が恨めしいっ！