「朧の森に棲む鬼」

　「朧の森に棲む鬼」　in　松竹座
　道頓堀なんて、久しぶりですこと。土日のチケットは取れず、平日に仕事サボって見てきました。仕事休んだ甲斐がありまくりの３時間半。　松竹座なので、どんなに後ろだろうとも、舞台との距離は近いだろうと思ってたんだけど、６列目だったもんで、ビックリ。いやチケットには６列目って書いてあったけど、行ってみたら後ろから６列目だった、なんて事がよくあるので信用してなかったの。メタルマクベスは、２階席だったのでオペラグラスが無いと役者さんの表情は分からなかったのだけど、今回は通路も近いので隙あらば触れる距離。
　雨は降る、滝や川は流れる、ここまで舞台で水使っちゃっていいの？ってくらいの水の量。一番前の席にはビニールシートが配られていたほど。
　事前に予習していかなかったので、予備知識なし。サダさん主役級で、こんなに二枚目な役ってあんまり無かったんじゃないだろうか。私の後ろの席の女子陣はサダさんファン。休憩時間、ほっぺにチューの場面に超クレームしておりました。ジャニーズ的な人気なのね（笑）。殺陣に関しても、染五郎、古田新太に全くひけを取らない出来。後半は盲目という役柄ながらの殺陣、素晴らしかったです。染さまもスター性発揮しまくりで、極悪非道な悪役ながらも憎みきれない切ない感情を抱いてしまう。聖子姐さんは久々に出番も多く、嬉しかったなー。
　ストーリーはマクベスがベースなんだろうな、と家路に着いた後、サイトで調べたら「酒呑童子」と「リチャード三世」だと書いてある。ま、口八丁でのし上がっていくというライ役の染サマの人間性はリチャード三世っぽいけど（酒呑童子は未読）、ストーリーの主軸はマクベス的要素が多いと思う。
　新感線的なお笑い要素も多くって、メタルマクベスや吉原御免状よりも、好きだった。秋山奈津子さんも素敵で、ナイロンや大人計画の舞台にいる時より、魅力が発揮されてる感じがした。あと田山涼成さんが、松尾スズキさんに見えて休憩時間に配役見直した（出てるわきゃないよね）。新感線の役者でやったなら、染さまの役は古田新太でサダさんの役は橋本じゅんだなと容易に想像できる。もう、そんなお芝居は見れないのかなーと思うけど。次回の「TOMMY」は見に行かない予定。あまり好きじゃないのです、あの映画。今年は、去年より観劇の数は減りそう。熟考して見に行くつもり。