お誕生日はやっぱり苺のショートケーキ！

　カフェの仕込みで忙しい週末、甥ちゃんの誕生日ケーキの依頼があり、頑張って作ってみました（ザ・叔母愛）。1年ほど前、実家で両親と甥ちゃんと4人で夕食を食べた後、イチゴを嬉々として食べていた甥ちゃんを思い出し「やっぱお誕生日には苺のショートケーキでしょ」と、ジェノワースを焼く。焼き上がりは上々。
　3歳児へのケーキなのでリキュール無しで、裏ごしした紅ほっぺ苺ジャムを加えたシロップをたっぷり打つ。たっぷりのクリームにたっぷりの苺をサンド。この辺でもう、デコレーションへの気合いが薄れてきていたりして。
　カフェの仕込みに焼いたメレンゲの横で、甥ちゃんの名前と年の「３」と焼いたメレンゲを飾る。これだけでグっと華やかになって、ナッぺや絞りの雑さも許せる仕上がりになる（ちょっとヒイキ目に見てだけど）。久々に作ったショートケーキ、なかなかに良い仕上がり。
　箱も素敵なやつを購入し、キャンドルも3本買っておいた（ザ・叔母愛）。母に渡し、カフェの仕込みに戻る。
　月曜、カフェが終わった後、両親の家に寄ると甥ちゃんが来ていた。父に送ってもらうついでに、甥ちゃんも送る。車の中で「お誕生日、ケーキ食べた？お歌歌ってもらって、ロウソクふーってした？」と笑顔で聞くと、真顔で首を縦に2回振る甥ちゃん。私の顔を見てから一言も言葉を発せぬ甥ちゃん。父曰く「眠いからだ」との事だが、私への気遣いの言葉と思われる（ザ・父愛）。
　車が甥ちゃん家に着く頃「またケーキ作ってあげるねー」と笑顔で言うと、「イチゴじゃないケーキがいい」と、真顔で言う甥ちゃん。

　えぇーーーー！？

ついこの前（1年くらい前だけど）、目をひんむく程、口に頬張って口の両端から苺汁流しながら大人達に「ちょうだい、ちょうだい」言ってたじゃないかーー！意味わからん！あれか、「トマトはダメだけど、ケチャップは好き」とか、「ジャガイモは嫌いだけど、コロッケは許せる」とか、そういう事か？！ケーキに入ってる苺がダメなんか？！

「わかった、じゃ次は苺じゃないケーキ、作ってあげるね」と（若干納得いかない風な）笑顔で言うワタシに無言で頷き父に抱かれて去っていく甥ちゃん。

3歳児の心を掴むのはなかなかに難しい。